冬におすすめの「ホットラム」の魅力
公開日:2024.10.29
ラム酒には「夏」や「南国」といったイメージがありますが、実は冬の寒い時季にもラム酒は美味しく味わえます。
特におすすめの飲み方は、ラム酒を温めて「ホットラム」で楽しむこと。
ラム酒の芳醇な香りと温かさが、冬の寒い夜を心地よく彩ってくれるでしょう。
本記事では、体も心も温まるホットラムの魅力や楽しみ方を紹介するとともに、ホットラムカクテルを8種類ご紹介します。
ホット・バタード・ラムといった定番のカクテルから、ホワイトラム「PLUM 62」を使ったオリジナルカクテルまで、バラエティ豊かなラインナップをお楽しみください。
「ホットラム」は、寒い冬におすすめの飲み物です。
ホットラムとは温めたラム酒をベースとしたカクテルで、温まったラム酒の甘い香りや豊かな風味が味わえます。
そんなホットラムの魅力を、詳しく紹介していきます。
自由自在なアレンジを楽しめる
ホットラムの魅力のひとつが、自由自在なアレンジを楽しめる点です。
もっともシンプルなホットラムはラム酒にお湯を注ぐだけの「お湯割り」ですが、ここにさまざまな材料を加えることで、個性豊かな味わいが生まれます。
例えば、レモンやオレンジなどのフルーツを加えれば、さっぱりとした酸味や爽やかな香りが楽しめます。
さらにシナモンやナツメグといったスパイスを加えれば、複雑で深みのある風味が生まれるでしょう。
温かいミルクや生クリームを加えれば、リッチで濃厚な味わいに変化します。
甘みの調整にも、さまざまなアレンジが可能です。
砂糖の代わりにハチミツやメープルシロップを使うことで、深みのある甘さが楽しめるでしょう。
砂糖にこだわりたい場合は、黒糖やきび砂糖を使用するアレンジもおすすめです。
いろいろな材料で自分好みの味に調整したり、その日の気分に合わせて味わいを変えたりできる面白さは、ホットラムの大きな魅力といえるでしょう。
多彩なシーンで楽しめる
場所や状況を選ばずに多彩なシーンで楽しめる点も、ホットラムの魅力のひとつです。
例えば冬の夜、暖かい部屋で1人静かにホットラムを楽しむのは素敵な時間の過ごし方です。
ホットラムの味わいを堪能しつつ、本を読んだり窓の外を眺めたりしながら、自分だけのゆっくりとした時間を過ごせます。
また、アウトドアでホットラムを楽しむのもおすすめです。
キャンプやグランピングに行き、星空の下でホットラムを飲めば、自然の中で充実したリラックスタイムを満喫できるでしょう。
冷たい外気の中で飲む温かいホットラムは、何ともいえない心地よさが感じられます。
ホットラムを、バーでゆっくりと楽しむのも良いでしょう。
バーテンダーに好みを伝えれば、自分に合ったホットラムを作ってもらえます。
落ち着いた雰囲気のお店なら、日常の忙しさから離れ、じっくりとホットラムの味わいを堪能できるでしょう。
温かいラムカクテル8選
ここからは、ホットラムを楽しめるカクテルレシピ8選を紹介します。
- グロッグ
- プラム・グロッグ
- ラムコーヒー
- ホット・バタード・ラム
- ホット・バタード・ラム・カウ
- ホット・ラム・チャイ
- ホット・ラム・チョコレート
- ホット・モヒート
紹介するレシピの中から、好みに合うホットラムカクテルを選んでみてください。
なお、ラム酒にはホットラム以外にも、多くの種類のカクテルがあります。
詳しいレシピは、ラム酒のカクテル16選|おすすめのロング・ショートカクテル、ホワイトラムのカクテルを紹介 を参考にしてみてください。
グロッグ(Grog)
グロッグは、ラム酒の甘い香りが楽しめるシンプルなホットカクテルで、その誕生は1740年のイギリスにさかのぼります。
当時、イギリス海軍では船員にラム酒が支給されており、船員たちの過度な飲酒が問題となっていました。
そこで、とある提督がラム酒を水で薄める対策を講じます。
ラム酒の水割りは、その提督のあだ名である「Old Grog」にちなんで、グロッグ(Grog)と呼ばれるようになりました。
やがて、グロッグはレモンや砂糖を加えて飲まれるようになり、ホットカクテルとして人々に親しまれるようになったのです。
材料
- ダークラム:45ml
- レモンジュース:15ml
- 角砂糖:1個(砂糖3~4g)
- シナモンスティック:1個
- 熱湯:適量
耐熱グラスにラム酒とレモンジュース、角砂糖を入れて熱湯を注ぎます。
軽く混ぜた後にシナモンスティックを飾れば完成で、グローブやジンジャーなどを入れるアレンジもおすすめです。
PLUM62 Grog
プラム・グロッグは、ラム酒「PLUM 62」で作るホットカクテルです。
「PLUM62」は梅から採取した酵母を使用しており、温めることでフルーティな香りとふくよかな味わいが一層強く引き出されます。
材料
- PLUM 62:20~30ml
- きびざとう:5~10g
- レモンジュース:10ml
- 熱湯:150ml程度
作り方は「グロッグ」と同じで、耐熱グラスに材料を入れてよくかき混ぜましょう。
「PLUM 62」のアルコール度数が高くコクも強いので、20mlほど入れればラム酒のどっしりとした味わいが十分に楽しめます。
30mlで作れば、「PLUM 62」の骨太な味わいに加えて長い余韻を味わえるでしょう。
口に含んだ時の甘み、フンワリ香るフルーティな香りをお楽しみください。
ラムコーヒー(Rum Coffee)
ラムコーヒーは、コーヒーの苦みとラム酒の深い風味が調和した魅力的なカクテルです。「コーヒー・グロッグ」とも呼ばれ、くつろぎの時間に最適なホットラムです。
材料
- ゴールドラム:45ml
- ホットコーヒー:150ml
- 砂糖:10g
- バター:10g
基本的な作り方は、温かいブラックコーヒーにラム酒を加え、砂糖とバターで味を整えるだけです。
紹介している分量は目安なので、好みの味になるように調整してみてください。
シナモンやバニラといったスパイスを加えたり、ホイップクリームをトッピングしたりするアレンジも楽しめます。
また、コーヒー豆やラム酒の銘柄を変えれば味わいも変化するので、ぜひ好みの組み合わせを探してみてください。
ホット・バタード・ラム(Hot Buttered Rum)
「ホット・バタード・ラム」は、まろやかなバターとラム酒の風味が調和した濃厚なホットラムです。
冬の夜長を楽しむのに最適で、簡単に作れる上にアレンジも楽しめます。
材料
- ゴールドラム:45ml
- バター:10g
- 角砂糖:1個
- 熱湯:適量
耐熱グラスにラム酒と角砂糖を入れて熱湯を注いで軽く混ぜ、バターを浮かべてマドラーやスプーンをそえれば完成です。
シナモンスティックを加えたり、砂糖をメープルシロップやハチミツに変えたりしても良いでしょう。
クリーミーなバターがラム酒の甘さとスパイシーさを引き立たせてくれ、冷たいカクテルとは異なるラム酒の魅力が楽しめます。
ホット・バタード・ラム・カウ(Hot Buttered Rum Cow)
「ホット・バタード・ラム・カウ」は、「ホット・バタード・ラム」にミルクを加えてリッチな風味に仕上げたカクテルです。
クリーミーな口当たりと温かな風味が特徴で、甘みがあるため非常に飲みやすく、ナイトキャップにもおすすめです。
材料
- ゴールドラム:45ml
- バター:10g
- 角砂糖:1個
- 温めた牛乳:150ml程度
耐熱グラスにラム酒と角砂糖とバターを入れ、温めた牛乳を入れてよく混ぜます。
シナモンやナツメグなどのスパイスとも好相性で、砂糖をハチミツに変えればさらに濃厚さが増します。
体を温めるだけでなく、心もほっこりと癒してくれる冬に最適なホットラムです。
ホット・ラム・チャイ(Hot Rum Chai)
「ホット・ラム・チャイ」は、インドの伝統的なミルクティー「チャイ」とラム酒を組み合わせたエキゾチックなホットラムです。
チャイとは、インド発祥の甘いミルクティーで、濃いめの紅茶にシナモンやカルダモン、クローブといったスパイス、ミルクと砂糖を加えて作られています。
このチャイにラム酒を加えたのが「ホット・ラム・チャイ」で、チャイのスパイシーな香りとラム酒の芳醇な風味の組み合わせが楽しめます。
材料
- ゴールドラム:45ml
- チャイ:150ml程度
耐熱グラスにゴールドラムを入れ、熱々のチャイを注いで混ぜれば完成です。
チャイを作るには、スパイスと茶葉から作る方法、もしくはティーバックやスパイスパウダーを使って簡易に作る方法など、さまざまあります。
いずれの場合も紅茶は濃いめに抽出して、ミルクと砂糖で甘めに仕上げるのがおすすめです。
チャイの基本的な作り方も紹介しますので、スパイスと茶葉を使って作りたい場合は次のレシピを参考にしてみてください。
チャイの材料(2人分)
- 紅茶(アッサムかセイロン):ティースプーン2~3杯
- シナモンスティック:1本
- カルダモン:ホール2個
- クローブ:ホール2個
- 水:200ml
- 牛乳:200ml
- 砂糖:10~15g
まずはスパイス類を下処理し、鍋に入れます。
シナモンは3〜4個になるように折り、カルダモンはサヤを割いて中身を出し、綿棒やすりばちで軽く砕いておきます。鍋には、 サヤごと入れるようにしましょう。
グローブはそのまま鍋に入れ、水を加えたら鍋を強火にかけます。
沸騰したら中火にして、お湯が茶色っぽくなるまで煮出します。
色が出て香りが強まったら火を止めて紅茶の茶葉を加え、そのまま2分ほど置いておきましょう。
それから牛乳を加えて火にかけ、煮立つ直前で火を止めて砂糖を加えます。
茶こしでこせば、チャイの完成です。
手間と時間はかかりますが、スパイスから作る「ホット・ラム・チャイ」は格別の味わいです。
エキゾチックな一杯を楽しんでみてください。
ホット・ラム・チョコレート(Hot Rum Chocolate)
「ホット・ラム・チョコレート」は、なめらかなホットチョコレートにラム酒を加えた贅沢なカクテルです。
ホットチョコレートの甘さとラム酒の香りが交わり、心も体も温めてくれるでしょう。
材料
- ゴールドラム:45ml
- チョコレート:50g
- 牛乳:150ml程度
- 砂糖:適量(お好みで)
チョコレートを細かく刻んで牛乳・砂糖と一緒に小鍋に入れます。
弱火〜中火にかけながら泡だて器で軽く混ぜ、湯気が上がるくらいになったら火を止めてラム酒を加え、さらに混ぜてカップに注げば完成です。
チョコレートの種類は、ダークチョコレートならビターで大人っぽい仕上がりに、ミルクチョコレートの場合はまろやかな口当たりになります。
マシュマロやホイップクリームをトッピングしたり、オレンジシロップやキャラメルシロップを加えたりと、好みに合わせてカスタマイズしてみてください。
ホット・モヒート(Hot Mojito)
「ホット・モヒート」は、ラム酒の定番カクテルであるモヒートをアレンジしたカクテルです。
通常のモヒートには炭酸水が使用されますが、「ホット・モヒート」は代わりに温かいフレッシュミントティーを使っており、ハーブの爽快感が楽しめます。
材料
- ホワイトラム:45ml
- フレッシュミントティー:スペアミントの葉10~15枚、熱湯150ml程度
- ライム:1/4個
- 砂糖:15~20g
耐熱グラスにミントの葉、ライム果汁、砂糖、ラム酒を入れます。
混ぜながらミントの葉を軽くつぶし、香りが出たら熱湯を注いで軽く混ぜれば完成です。
アレンジとして、すりおろした生姜やジンジャーシロップなどを加えれば、さらに体が温まるカクテルに仕上がります。
ホットラムを美味しく作るために
ここからは、これまで紹介したホットラムのカクテルを美味しく作るポイントを紹介します。
美味しく作るコツ
ホットラムを美味しく作るコツは、適切な温度で仕上げることです。
使用するお湯やミルクといった割り材はきちんと温めておいて、カクテルがぬるくならないように気を付けましょう。
使用するカップを熱湯で温めておいたり、保温性の高い容器を使用するのもおすすめです。また、カクテルを長時間放置すると段々冷めていくので、飲み切れる量を考えながら作るようにしてみてください。
温度管理の他に、材料をしっかり溶かすことも重要です。
ハチミツやシロップ、チョコレートといった糖度の高い材料は十分に溶かし、味や食感のムラをなくしましょう。
しっかり溶かして混ぜることで、なめらかで調和のとれた味わいが楽しめます。
おすすめのラム酒
作るカクテルにもよるものの、ホットラムにはゴールドラムやダークラムを使うのがおすすめです。
熟成されたコクと甘みがあるので、カクテルの材料との相性が良く、複雑な味わいも楽しめます。
ラム酒の銘柄によってホットラムの味わいは変化し、例えばバニラ香やキャラメル香の強いラム酒を選べば、カクテルの深みが増すでしょう。
ハーブの香りが楽しめるスパイスドラムもおすすめで、より複雑な香味のホットラムが楽しめます。
さまざまな種類のラム酒を試せば、自分だけの特別なホットラムレシピが見つかるかもしれません。
お気に入りのラム酒を使って、さまざまなカクテルを楽しんでみてください。
あるとよい道具
ホットラムを本格的に楽しむなら、次のような道具や食材をそろえておくと便利です。
- 耐熱グラス
- 計量カップ(またはジガーカップ)
- スパイス・ハーブ類
ホットラムには、カクテルの色合いが楽しめるガラス製の耐熱グラスがおすすめです。
熱いドリンクでも問題なく手に取れるよう、取っ手付きのものを選ぶようにしましょう。
また、カクテルを作る場合は30ml、45mlが計れる「計量カップ」やジガーカップが欠かせません。
ジガーカップとはバーテンダーがよく使用しているツールで、容量の異なる容器が両面に付いている金属製の計量カップのことです。
さらに、グラスやカップに加えて、スパイス類も豊富にそろえておけば、カクテルのアレンジの幅が大きく広がるでしょう。
定番のシナモンやナツメグの他、カルダモンやクローブ、ジンジャーなどが使いやすく、バニラビーンズやローズマリーといったハーブを使えば香り高く仕上がります。
スパイスやハーブを自由に組み合わせることで、新しい味わいを探求する楽しみが広がります。
最後に
冬の定番ドリンクにおすすめの、ホットラムについて解説しました。
寒い季節は、ラム酒の甘い芳香と深い味わいが心地よく感じられます。
グロッグやホット・バタード・ラムのような伝統的なレシピから、ホット・モヒートのような創造的なアレンジまで、ホットラムの世界は多彩です。
ホットラムは自宅でも手軽に楽しめ、自分好みのアレンジも簡単です。
紹介したカクテルレシピをベースに、好みや気分に合わせて自由なカスタマイズを楽しんでみてください。